個人再生にかかる費用は?費用の総額や内訳をわかりやすく解説!
こんにちは、「債務整理ドットコム」のコラムを執筆している司法書士の久我山左近です。
個人再生の手続きでは今ある借金を大幅に減らすことができます。しかし、他の債務整理の手続きと同様に個人再生の手続きにもある程度の費用がかかります。
今回のコラムでは、個人再生にかかる費用について債務整理に詳しい司法書士がわかりやすく解説いたします。また、個人再生の費用を抑える方法についても紹介いたします。
借金でお悩みの方にとってはとっても有益な内容になっていますので、ぜひ最後までお読みください。
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個人再生の費用を司法書士が詳しく解説!費用を抑える方法も紹介します!
個人再生にかかる費用は、個人再生を扱う多く事務所で40万円から60万円ぐらいで、自己破産と同じぐらいか少し高いぐらい個人再生の費用の相場になります。また、住宅ローンを利用している方で個人再生の手続きで住宅ローンはそのままでその他の借金のみを整理することができる住宅ローン特則を利用する場合は少し費用が高くなるケースがあります。
その内訳については、弁護士などの専門家に支払う費用がほとんどになり、その他裁判所に収める費用が必要になります。また、申し立てる裁判所によって変わってきますが個人再生の手続きをサポートする再生委員が選任されるケースは、その再生委員に対する報酬が必要になります。再生委員の報酬は約15万円から25万円程度になります。
任意整理が金融業者1件につき4万円~6万円が一般的な相場なので、個人再生は債務整理の手続きの中では1番費用が高額になりますし手続きが終了するまでの期間も1番長くなります。
個人再生の費用がすぐに払えない場合の対処法を解説します。
個人再生の一般的な費用が50万円程度ということであれば、普通に考えると借金に苦しんでいる人が用意できる金額ではありません!しかし、一般的な弁護士事務所だと20万円程度の着手金が用意できないと個人再生の手続きを受け付けないところもあります。
しかし、債務整理の手続きをルーティーンワークにしている事務所であれば個人再生の費用を分割払いで受け付けてくれる事務所も多くあります。
個人再生の費用を分割にする場合は、個人再生の費用を積み立てていくパターンになります。個人再生を専門家に依頼すると金融業者などへの返済はストップいたしますので、今まで返済に回していた金額を個人再生の手続き費用の積み立てに充てて、個人再生の費用が溜まった時点で個人再生の手続きに入る方法になります。
もう1つの方法が法テラスに相談して費用を立て替えてもらう方法です。
どうしても個人再生の手続き費用がない方は、法テラスを利用するのもお勧めになります。
法テラス「日本司法支援センター(法テラス)」とは「国が運営している法律トラブルの総合案内窓口」になります。
法テラスには、民事法律扶助という制度があり、経済的に困難な状況の方は個人再生の手続き費用の立て替えなどを行ってくれます。
しかし、法テラスは誰でも利用できるわけではなく、収入などの条件を満たしている方が対象になります。法テラスを利用するためには収入基準(単身者であれば1カ月あたり20万円以下であること)、資産基準(単身者であれば180万円以下)などの条件があります。今回は個人再生の手続き費用の解説なので、自己破産などとは違ってこの要件を満たしていることは少し難しいかもしれません。
個人再生による借金の減額幅を司法書士が解説します。
ここでは、個人再生の手続きで借金がどれぐらい減額できるのかを解説いたします。
以下が、借金の総額に対する手続き後の最低弁済額の一覧表になります。
借金の総額 | 最低弁済額 |
100万円未満 | 全額 |
100~500万円未満 | 100万円 |
500~1,500万円未満 | 5分の1 |
1,500~3,000万円未満 | 300万円 |
3,000~5,000万円未満 | 10分の1 |
個人再生の手続きだと、最低の弁済額が100万円になりますので、100万円の借金だとまったく借金は減額できないことになります。また個人再生の手続き費用には前述した通りで50万円程度の費用がかかりますので、150万円しか借金がない人だとまったく借金が減りませんので、200万円以上は借金がないと個人再生ではまったくメリットがないことになります。ですから個人再生の手続きを選択するには最低でも200万円以上、個人再生のメリットを考えると300万円以上の借金を抱えている人が対象になります。
個人再生の住宅ローン特則をわかりやすく解説します。
個人再生の手続きでは、借金の総額を約5分の1に圧縮できるという大きなメリットの他に、住宅ローン特則という制度があります。住宅ローン特則では、住宅ローンは今まで通りに支払い続けて大切なマイホームを守り、それ以外の借金のみを約5分の1に減額して借金問題を解決するという制度で、住宅ローンを利用している方には大きなメリットがある制度になります。
個人再生以外のその他の債務整理も検討しましょう!
今まで解説いてきましたが個人再生はその他の債務整理と比較すると1番費用が高額な借金問題の解決方法になります。また、その他の債務整理の手続きと比較すると利用するための条件も厳しく、個人再生の手続きが完了するまでの期間もその他の債務整理より1番長くかかります。また前述したように借金の総額が少ないと個人再生の手続きをしてもほとんどメリットがありません!
そこで、個人再生だけでなくその他の債務整理も検討する必要があります。ご自身に合った債務整理の手続きが何かを考えてみましょう!
借金の総額が少ない場合は、任意整理での解決がベストな選択になります。
任意整理は手続きの依頼を受けた弁護士や司法書士が金融業者やクレジット会社と直接交渉して、月々の返済額を見直して借金の完済を目指す手続きになります。
任意整理も多くのメリットがある手続きで、個人再生とは異なり整理する借金を選択することができます。住宅ローンや自動車ローン、保証人が付いている借金を除いてその他の借金のみを整理することができますので、住宅や自動車を残してその他の借金を整理することができます。
また、任意整理は金融業者1件につき4万円から6万円程度の費用で済むために、手続き費用に50万円程度かかる個人再生と比較するとかなり手続き費用が安く済みます。さらに任意整理は個人再生と違って裁判所を通しませんので、会社や友人だけでなく同居している家族にも秘密にして借金問題の解決が可能です。
いろいろとメリットがある任意整理ですが、個人再生と比較すると借金総額を減額することは難しいので、借金の総額が大きい場合には任意整理ではなく個人再生での解決がベストな選択になります。
収入に対して借金の総額が多すぎる場合は自己破産での解決がベストな選択になります。
自己破産は、個人再生と同じように裁判所を通して借金をゼロにする手続きになります。
自己破産は「借金が多すぎてどうにもならない!」という人が人生を再スタートするために最後に選ぶ手続きになります。
自己破産の手続きでは、借金を帳消しにする代わりに、「生活に最低限必要な分」を残して価値ある財産は処分されてしまいます。自宅や高額な自動車などの価値ある財産を所有している方にとっては自己破産は大きなデメリットがある手続きになりますが、価値ある財産を所有していない方にとって自己破産はほとんどデメリットがありません。
自己破産の1番のメリットは、もちろん借金のすべての免除されることです。ただし、自己破産では特定の資格を持って仕事をしている人や保険外交員、警備員といった職業の人は自己破産の手続きが完了するまでの間は仕事が制限されてしまいます。逆に言えば、その職業の仕事でない人にとっては自己破産は世間で思われているほどのデメリットはありません。
本当に借金で困っている人にとっては、自己破産の手続きで借金問題を解決することがベストな選択になります。
どうでしょう、個人再生の手続きにかかる費用についての理解は深まりましたでしょうか?
当コラムを運営する「債務整理ドットコム」では、借金に関する無料相談だけでなく、今の借金の返済がどれぐらい減るのかの借金減額無料診断を受け付けています。ぜひ、お気軽に当サイトの無料相談を利用して借金問題を解決していただきたいと思います。
それでは、ここまでで今回のコラム「個人再生にかかる費用は?費用の総額や内訳をわかりやすく解説!」というテーマの解説は以上になります。
それでは、久我山左近でした。