任意整理でスマホの取り扱いは?携帯電話の強制解約もありうるの?
こんにちは、「債務整理ドットコム」のコラムを執筆している司法書士の久我山左近です。
借金で悩んでいる方がその借金問題を解決するために任意整理の手続きを検討するにあたって1番気になることが現在使用しているスマホがどうなるのか?ということではないでしょうか。
インターネット上には、債務整理についてのウソの情報が溢れています。24年間にも渡って債務整理の仕事をしているわたしが執筆している「債務整理ドットコム」のコラムを読んでいただき正しい情報を知ることはとても大切なことです。
今回のコラムでは、任意整理の手続きでの携帯電話の取り扱いについてわかりやすく丁寧に解説をいたします。
借金でお悩みの方にとってはとっても有益な内容になっていますので、ぜひ最後までお読みください。
お友達登録するだけで借金がいくら減額できるかわかる!借金減額LINE診断!
任意整理で携帯電話はどうなる?スマホの取り扱いを司法書士が解説します!
現代社会では、携帯電話やスマホは生活の必需品で、携帯電話やスマホを失うなら債務整理はできないと考えてる人も増えてきていると思います。
債務整理の手続きで借金問題を解決しつつ携帯電話やスマホを今まで通りに使い続ける方法はあります。
今回のコラムでは、債務整理手続きの中でも任意整理の手続きにフォーカスして携帯電話やスマホを使い続ける方法を解説いたします。
任意整理しても携帯電話は問題なく使用できます!
任意整理をすると信用状機関に事故情報が記載されます。いわゆるブラックリストに掲載されることになり、携帯電話が使えなくなってしまうのではないか?と不安に思う方もいると思います。
結論から言うと、任意整理の手続きをしても携帯電話やスマホは今まで通りに使用することができます。ブラックリストに掲載されたことで、新規のローンやクレジットの利用は制限されますが、携帯会社との契約を解除されたり、携帯会社を他社に乗り換えするときに、契約の申し込みが断られるということもありません。
携帯電話の料金を未払いの場合は注意が必要です。
任意整理の手続きが理由で携帯会社との契約を解除されることはありません。しかし、携帯電話の通信料金を支払わずに滞納していて、その未払いの料金を任意整理をする場合は携帯会社との契約を解除される可能性があります。
携帯電話の料金は2ヵ月分程度滞納していると携帯電話は使えなくなり、それ以降は遅延損害金が発生することがあっても、新たな通話料金は発生しない仕組みになっています。
通話料金を滞納したまま放置していると、携帯会社との契約は強制解約されてしまうので、滞納した携帯料金を任意整理の対象とするころには、すでに携帯電話は使用停止となり解約となっている可能性が高くなります。
そして、滞納していた通話料金を任意整理の対象すると、その携帯会社と再度契約を結ぶことは難しくなります。
もちろん、任意整理をしなくとも未納状態が続くのであれば、携帯会社と再度契約を結ぶことは難しいため、携帯電話やスマホを継続して利用するためには料金を支払う必要があります。
自己破産や、個人再生といった裁判所を通す債務整理の方法だと、基本的にすべての借金が整理の対象となりますが、任意整理は、ご自身の都合で借金を整理する業者を対象から外すことができます。
ですから、現在使用している携帯電話やスマホを継続して使用していきたい場合は、任意整理の手続きの対象から携帯会社を外す必要があります。また、任意整理の手続きをとると月々の返済額は減額されますので、その余った金額で通信料金の滞納分の返済することも可能だと思います。
少し細かいことですが、今まで携帯料金をクレジットカード払いにしていた場合には、任意整理後はクレジットカードの使用はできなくなる可能性がありますので、携帯電話の料金の支払い方法はコンビニ払いや口座引き落としなど、クレジットカード以外の支払い方法に変更することをお勧めいたします。
ここまでの解説でご理解できたと思いますが、任意整理の手続きでは携帯電話やスマホは今まで通りに使用していくことに何ら支障はありません。わざわざ、任意整理の対象に携帯会社を入れなければ問題が起こることもありません!
スマホの新規契約や他社への乗り換えはできる?
任意整理の手続きをしても、携帯電話やスマホの新規契約ができなくなることはありません。また、他社への乗り換えも基本的には自由にできます。
しかし、任意整理の手続きとは関係ありませんが、携帯料金の滞納があったり現在も滞納していたりする場合は他社への乗り換えができない場合があります。
携帯会社同士では、料金の未払いなどの顧客情報をTCA(電気通信事業者協会)という組織を通じて共有しています。また、この組織には、au、ドコモ、Softbankといった大手の携帯会社だけではなく、楽天モバイルやUQコミュニケーションズなどの格安スマホ会社も加入しています。
スマホの新規契約の際に審査があり、過去の支払い状況が悪かったり、現在も滞納中の場合は新規契約を断られる可能性があります。また、乗り換えについても同様になります。
任意整理の手続きをしても、ここまで解説したきたようにスマホの新規契約や機種変更については制限を受けることはありませんが、新しいスマホが発売されてもスマホ本体の料金を分割払いで携帯料金に上乗せして支払う購入方法はできなくなる可能性が高くなります。
任意整理の手続きを行うと信用情報機関に事故情報としてブラックリストに掲載されてしまいます。スマホの端末代を分割で購入する際は、信用情報機関の登録情報を参照しますので、他のカード会社と同様に携帯会社での分割払いも利用できなくなります。
スマホの機種変更や新規機種の購入が制限されることはありませんが、スマホ本体の分割の支払いでの購入は難しくなるので、購入するときは一括払いが基本になりますので注意しましょう。
スマホのキャリア決済は使えるでしょうか?
au、ドコモ、ソフトバンクなどの大手携帯会社では、ショッピングの代金を携帯料金の支払いと合算して請求するサービスのキャリア決済という支払い方法があります。
このキャリア決済についても任意整理を行った後は利用できなくなる、と考えておいた方がいいでしょう。
携帯料金の支払い状況や携帯電話会社との契約期間の長さなどにより、キャリア決済の限度額を低額に設定して利用できるケースもありますが、クレジットカードと同様で代金の後払いについては信用情報を参照することが基本になりますので、キャリア決済は利用できなくなる可能性が高くなります。
スマホの通信料金は債務整理するべきか?
携帯料金を任意整理や個人再生、自己破産するべきなのかを、それぞれ解説していきます。
今回のコラムのテーマでもありますが、携帯電話やスマホの利用ができないと仕事や生活に支障が出るケースがありますので、携帯料金を任意整理することはお勧めできません。
しかし、わたしの事務所に相談を受けるケースでは、携帯払いで多額の買い物をしたり、アプリで多額の課金をしてしまったり、携帯電話本体を分割契約で購入したり、ということが多くあります。携帯電話の料金に加えて携帯払いの支払いが加算されて高額になり実際の支払いが難しくなることがあります。
この高額となった携帯料金を任意整理した場合には、その携帯会社との契約は続けられなくなる可能性があります。他の金融業者の借金の額との相談にもなりますが、できる限り携帯会社は任意整理の対象から外すことをお勧めいたします。
個人再生・自己破産の場合は?
個人再生や自己破産の場合は、すべての借金が手続きの対象となりますので、携帯料金の滞納も手続きに含まれてしまいます。携帯料金の滞納がある状態で個人再生や自己破産を行えば、ご自身のスマホは強制解約になってしまう可能性があります。
しかし、個人再生や自己破産の前に携帯電話料金の滞納分を一括返済してしまうと、特定の債権者を優遇したとして個人再生や自己破産の手続きで問題になることがあります。
これは実務的なお話しになりますが、自己破産や個人再生の手続きをしても携帯電話やスマホを使い続けるためには、裁判所から生活必需品として利用の許可をもらう必要があります。この部分は非常にセンシティブになりますので、弁護士や司法書士といった専門家に相談して方法を検討する必要があります。
借りては返すを続けていて、借金問題を先送りにしているだけでは、なかなか解決への道は開かれません。借金問題の解決において、債務整理を行う決断は早ければ早いほどいいと思います。
専門家への費用を支払えないから、債務整理は無理と考えている方も少なくありませんが、専門家への費用は分割払いにできますし、ずっと支払い続ける利息のことを考えると、専門家への費用は決して高いものではありません
新たな借り入れをして返済する金額を増やす前に、ご自身にとってメリットのある債務整理の手続きについてアドバイスを受けてください。
どうでしょう、任意整理でのスマホの取り扱いについての理解は深まりましたでしょうか?
当コラムを運営する「債務整理ドットコム」では、借金に関する無料相談だけでなく、今の借金の返済がどれぐらい減るのかの借金減額無料診断を受け付けています。ぜひ、お気軽に当サイトの無料相談を利用して借金問題を解決していただきたいと思います。
ここまでで、今回のコラムの「任意整理でスマホの取り扱いは?携帯電話の強制解約もありうるの?」というテーマの解説は以上になります。
それでは、久我山左近でした。