個人再生にかかる期間は？早く済ませる方法や個人再生の流れを解説！
こんにちは、「債務整理ドットコム」のコラムを執筆している司法書士の久我山左近です。
個人再生とは、借金の総額を原則として５分の１にまで減額して、その減額した借金を３年から５年かけて返済していく手続になります。
任意整理の場合と比較して借金を大幅に減額できるメリットがある一方で、自己破産ほどのデメリットがないことが特徴になります。
今回のコラムでは、個人再生にかかる期間についてや個人再生の手続きの流れについてわかりやすく解説いたします。
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個人再生にかかる期間や個人再生の手続きの流れをわかりやすく解説します。
個人再生の手続きはとても煩雑で、個人再生の手続きに要する期間もかなりかかりますので、今回のコラムでは、個人再生にかかる期間や、その期間を短縮するための方法について、わかりやすく解説いたします。
個人再生にかかる期間と費用を解説します。
個人再生の手続きでは、任意整理とは異なり裁判所を通じた手続きなので、どうしても時間と費用がかかってしまいます。
借金の総額や債権者の数などによっても若干の違いはありますが、個人再生に必要な期間と費用は以下の通りです。
| 手続きの期間 | 半年から1年 |
| 手続きの費用 | ４０万円から７０万円 |
任意整理が３か月から６か月ほどで終わり、費用も４万円から６万円程度なのを考えると、かなりコストがかかることになります。また、個人再生は上記のように費用が高額になりますので、個人再生の費用を積み立てるのに１年ほどかかりますので、さらに個人再生の手続きが終わる期間は長くなります。
個人再生の手続きの流れをわかりやすく解説します。
個人再生にかかる期間の内容を知るためにも、個人再生がどのような流れで行われるのかについて確認いたしましょう。
個人再生の大まかな流れは以下の通りです。
- 弁護士などの専門家に個人再生を依頼します。
- 各債権者に受任通知を送ります。ここから取り立てと返済がストップします。
- 弁護士事務所などに個人再生の費用を積み立てます。
- 費用の積み立てが終わったら裁判所に個人再生を申し立てます。
- 個人再生の手続き開始決定
- 再生計画案を提出します。
- 再生計画の認可
- 返済の開始します。
少し簡略化していますのが、以上が個人再生の大まかな手続きの流れになります。
個人再生の手続きの期間が長引く場合とは？
個人再生の手続き期間の表では、個人再生の手続きには半年から１年と大きな開きがあります。ここでは、個人再生が長引く場合について解説いたします。
個人再生の手続きが長引く場合の１つ目の要因は、裁判所に提出する書類に不備がある場合です。個人再生に必要な書類はある程度フォーマットが決まっており、これを充たしていない書類は受理してもらえません。
裁判所との書類のやりとりは基本的に郵送になりますので、提出した書類の不備があると、その補正だけで１週間ぐらい時間がかかります。過不足なく書類を作成して提出することが早く手続きを終わらせるコツになります。
また、個人再生の書類の提出については、厳格な期限が設けられていますので、期限内に提出しなければ、それまでに行ってきた手続きがすべてムダになり、またゼロから手続きを行わなくてはなりません。
再生計画案に債権者が同意しない場合
個人再生には小規模個人再生と給与所得者再生の２種類があり、約９割の人が小規模個人再生を選択します。しかし、小規模個人再生の場合には、債権者の多数が、個人再生に同意している必要があります。
そのため、個人再生の手続きで再生計画案に債権者が納得してくれない場合には、個人再生の手続きに時間がかかります。
| メリット | デメリット | |
| 小規模個人再生 | 大幅な減額が見込める | 過半数の債権者の同意が必要 |
| 給与所得者再生 | 債権者の同意は不要 | 大幅な減額とならなことも |
前述もいたしましたが、実務で個人再生に手続きをする場合には９割のケースで小規模個人再生を申し立てます。その理由は給与所得者再生では、借金の総額を大幅に減額できないことが多いからです。しかし、小規模個人再生では過半数の債権者の同意が必要になりますので、反対が多いと個人再生の再生案が廃止されてしまいます。ここからは実務的な話しになりますが反対する業者はある程度わかっていますので、反対する業者がいる場合は、債権者の同意が不要な給与所得者再生かその他の債務整理を検討することになります。
履行テストがある裁判所に申し立てた場合
個人再生では、申し立てる裁判所によっては履行テストというものが行われることがあります。履行テストとは、再生計画案に基づいて返済を行うことが本当に可能かどうかをチェックするために、実際に月々の返済額を確保することができるかどうかを確かめるテストです。
個人再生の履行テストのために確保したお金は後日返金されますが、その一部は個人再生委員の報酬として差し引かれるため、全額が返金されるわけではありません。要するに履行テストがある裁判所の場合には、その分だけ個人再生の手続きの完了が遅くなります。
個人再生を早く完了させるためには履行テストがない裁判所を選びたいところですが、残念ながら個人再生の申し立てを行う裁判所は、申立人の住んでいる地域を管轄する地方裁判所と決まっているため、ご自身で裁判所を選ぶことはできません。
個人再生の手続きを早く終わらせるために１番有効な方法は、まず個人再生の費用の積み立てを早く完了することが大切になります。また、弁護士などの専門家の指示にしたがって書類を集める対応を早めることも個人再生の手続きを早く終わらせることに繋がります。１年で積み立てる予定の個人再生の費用を半年にするだけで、個人再生の手続きの完了は半年ほどは短くなります。
どうでしょう、個人再生の手続きの期間と個人再生に時間がかかる理由についての理解は深まりましたでしょうか？
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それでは、ここまでで今回のコラム「個人再生にかかる期間は？早く済ませる方法や個人再生の流れを解説！」というテーマの解説は以上になります。
それでは、久我山左近でした。
