借金減額診断の仕組みについて?借金が減額できるカラクリを解説!
こんにちは、「債務整理ドットコム」のコラムを執筆している司法書士の久我山左近です。
インターネットやYoutube動画を見ていると借金減額シミュレーターや借金減額診断といった借金問題を解決できるという広告をよく見かけます。借金の総額や借り入れの件数を入力すると、どれぐらい借金が減額されるかを教えてくれるサービスです。正直に言えば胡散臭いと言ってもいいと思いますし、そんな情報の入力だけで本当に借金が減額できるのかを判断できるのでしょうか?
今回のコラムでは、借金減額診断や借金減額シミュレーターで借金が減額される仕組みやカラクリについて債務整理に詳しい司法書士がわかりやすく解説いたします。
借金でお悩みの方にとってはとっても有益な内容になっていますので、ぜひ最後までお読みください。
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借金減額シミュレーターのカラクリとは?借金減額診断で借金が減額できる仕組みを解説!
よくテレビやインターネットで「借金減額診断」という広告を見かけますが、あんな簡単な診断だけで、なぜ借金の減額ができるのでしょうか?借りたお金を返さなくてもよくなったり、借金が少なくなるといった、そんな都合のいいことになるのでしょうか?しかし結論としては、借金は減額することが可能です!
そこにはいくつかの「法律」が関わっていますが、読者の皆様の疑問を解決すべく、今回のコラムでは、借金減額診断や借金減額シミュレーターで借金が減額される仕組みやカラクリについて債務整理に詳しい司法書士がわかりやすく解説いたします。
「借金減額シミュレーター」とは?なぜ増えている?
インターネットを見ていると、借金減額シミュレーターというツールをよく見かけます。読者の皆様の中には借金減額シミュレーターを怪しいと思っている方も多いと思います。この借金減額シミュレーターは、過払い金の請求ブーム以降で大きく増えたという現実があります。
過払い金も完済しているケースもあれば、残債が残っているケースもあり、残債が残っているケースだと、請求した過払い金は借金の返済に充てることになりますので、過払い金が発生している分は借金を減らすことができました。
弁護士や司法書士の法律事務所は、過払い金を取り戻せた金額や借金を減額できた金額に対して報酬をもらいますので、依頼者を集めるために減額シミュレーターを利用しています。
借金減額シミュレーターで入力を求められる内容とは?
減額シミュレーターで入力を求められる内容
- 借りている会社の数
- 借りている金額
- 毎月の返済額
- 借りている期間 など
これぐらいの情報があれば、トータルでどれぐらい減額できるのか大体の目安はわかります。
「借金減額シミュレーター」のカラクリは弁護士や司法書士が計算しているだけです。
多くの借金減額シミュレーターは、弁護士や司法書士事務所が運営をしています。連絡先が必要な理由は入力された情報をもとに、弁護士や司法書士が、どのくらい借金が減額できるかを計算して折り返す必要があるからです。借金減額シミュレーターの情報だけでは正確な借金を減額する計算には足りない部分がありますので、そういった情報をお聞きするために連絡が必要になります。もし不安がある場合は、そのサイトを運営している弁護士や司法書士がちゃんと弁護士会や司法書士会に所属しているのかを確認いたしましょう。
借金減額シミュレーターを利用するメリットとは?
まず一つ目のメリットは、ご自身の借金がどのくらい減額できるのかを匿名で診断できることです。とはいえ、借金減額シミュレーターでの結果はあくまでも目安程度と考えた方がいいでしょう。
二つ目のメリットは、借金減額シミュレーターで診断すると、そのまま弁護士や司法書士事務所から連絡が来て、ご自身の借金問題の相談ができることです。ご自身の借金問題は人に相談するのに抵抗がある人も多いから、そのまま専門家に相談できるのは大きなメリットになります。
借金減額シミュレーターの注意点とは?
まず一つ目の注意点は、減額シミュレーターはあくまでも目安ということです。減額シミュレーターは機械的な計算に過ぎませんので、実際の借金は金利が変更になったり、追加で借り入れをしたりすることもありますので、どれぐらい減額できるか正確な金額を知りたいのであれば、弁護士や司法書士に直接話をするのが一番確実になります。借金の返済に苦しんでるのであれば、借金減額シミュレーターを試してみて、実際に相談してみると、想像以上に借金が減るかもしれません。
営業電話がかかってくるケースがあります。
基本的には、借金減額シミュレーターを利用すると、連絡先の入力を求められることがほとんどになります。借金減額シミュレーターの運営は弁護士や司法書士事務所なので、正確な減額できる金額を算出するために現在の状況を伺う必要がありますので、こういう連絡が嫌という人には借金減額シミュレーターはお勧めできません。最近の弁護士や司法書士事務所は、無料相談を受け付けている事務所所も多いので、専門家に無料で相談できることが、実は一番うまい活用方法なのかもしれません!
国が認める借金減額診断はなぜ借金が減額できるのか?
それでは、読者の皆様が一番知りたいであろう「なぜ借金が減額されるのか?」について解説いたします。
借金減額の正体は「債務整理」という手続きです。
日本には、借金が増えて生活が厳しくなってしまった人の生活を守るための法律がいくつかあります。借金減額のCMや広告を出稿しているのは弁護士事務所や司法書士事務所になりますので、何か怪しいことをするわけではありません。ご自身に与えられている権利を行使するだけなので、うしろめたい気持ちになったり、疑うような気持ちになる必要はありません。
いくつかある債務整理の手続きは、相手の業者と交渉したり、裁判所に書類を提出することで、借金を減額や免除してもらうことができます。
債務整理の手続きには、主に3種類あります。
任意整理 | 借金の利息をカットして月々の返済額を減額する |
個人再生 | 借金を元本ごと約5分の1と大幅に減額する |
自己破産 | 財産を処分する代わりに借金を免除する |
相手の貸金業者と交渉して利息をカットする任意整理
インターネットやテレビで見かける「借金減額」は、まず任意整理を検討いたします。任意整理とは、相手の貸金業者と弁護士や司法書士が交渉をして、借金の利息をカットし、月々の返済額を減額する手続きになります。一般的には、減額した返済額を3年から5年程度で完済いたします。
ご自身に約200万円の借金がある場合の3年間で完済する場合のシミュレーションは、月々の返済額は約7万円になり、完済までに支払う利息の合計は約50万円になります。同じ条件で任意整理をすると、月々の返済額は約3万3千円まで減額されて、完済までに支払う利息の合計はもちろんゼロ円になりますので、任意整理の借金の減額効果が理解できると思います。
任意整理の手続きは、弁護士や司法書士に依頼するための費用も安くて1社あたり4万円から6万円ぐらいで、手続きもスピーディーに完了します。弁護士や司法書士に任せておけば勝手に手続きが終わるということも大きなメリットで、いろいろな人にお勧めの手続きです。借金の利息がカットされるだけでも、借金の返済に苦しんでいる人や、借金が減らなくて困っている人も、ご自身の借金完済までの道筋が見えるようになります。
任意整理より、元本から大幅に減額できる個人再生
個人再生の手続きは、裁判所を通して行う方法で、ご自身の借金を約5分の1まで大きく減額して、その減額した借金を原則3年間で返済して解決する手続きです。個人再生の手続きを認めてもらうには、ちゃんとした返済計画を提出しなければなりませんし、個人再生の手続きは複雑で期間も半年から1年ぐらいはかかります。
ご自身に約400万円の借金がある場合の5年間で完済する場合のシミュレーションは、月々の返済額は約9万5千円になり、完済までに支払う利息の合計はなんと約171万円にもなります。同じ条件で個人再生をすると、月々の返済額は約2万8千円まで減額されて、完済までに支払う利息の合計はもちろんゼロ円になりますので、個人再生の借金の減額効果の凄さが理解できると思います。借金が400万円もあると、任意整理では約6万7千円までしか減額できませんので、この6万7千円の返済が難しい場合は、任意整理ではなく個人再生での解決がベストな選択になります。個人再生は任意整理より減額幅が大きいですし、自己破産のように財産を失う可能性も少ないという両方の手続きの中間的な解決方法になります。
すべての借金の返済義務がなくなる自己破産
自己破産は読者の皆様も知っている人も多いと思いますが、ご自身の財産を処分する代わりに、裁判所に認めてもらうことで、借金の返済義務がなくなる手続きです。
自己破産は本当に困った人向けの手続きなので、借金がもう返済できない人にお勧めの方法です。自己破産は借金に苦しんでいる人を救済するために国が作った制度ですから、自己破産をして借金の免除を受けてしまえば、その後は読者の皆様が想像するような大きなデメリットはありません。
本当に借金の返済で苦しんでいる人にとっては、人生をやり直すために自己破産を選択することは恥ずかしいことではなく、法律でも保証されていることです。
払いすぎた利息が戻ってくる過払い金請求
これは債務整理とは少し違う手続きになりますが、今までに支払い過ぎた利息を請求するのが過払い金請求になります。
お金を貸す場合の上限金利を決める法律が2つあるのですが、実は以前は一律ではありませんでした。
利息制限法 | 借金額に対して15~20% |
出資法 | 29.2%を超えると罰則規定あり |
以前は出資法の29.2%を超えないと罰則が科されませんでしたので、ほとんどの貸金業者は利息制限法を無視して罰則規定を受けないように出資法の29.2%を超えない金利で貸し付けをしていました。しかし、この貸し付けが最高裁で違法と判断されて、この金利の差で払いすぎた利息のことを過払い金と呼んでいます。
各貸金業者が金利を見直し始めたのは2007年頃なので、2007年以前の借金で、完済から10年以内であれば過払い金が取り戻せるかもしれません!当事務所も含めて過払金の調査は無料の事務所がありますので、ぜひお気軽にお問合せください。
どうでしょう、借金減額シミュレーターや借金減額診断の仕組みやカラクリについての理解は深まりましたでしょうか?
当コラムを運営する「債務整理ドットコム」では、借金に関する無料相談だけでなく、今の借金の返済がどれぐらい減るのかの借金減額無料診断を受け付けています。ぜひ、お気軽に当サイトの無料相談を利用して借金問題を解決していただきたいと思います。
それでは、ここまでで今回のコラム「借金減額診断の仕組みについて?借金が減額できるカラクリを解説!」というテーマの解説は以上になります。
それでは、久我山左近でした。