借金減額のメリットとデメリットとは？よくある誤解についても解説！
こんにちは、「債務整理ドットコム」のコラムを執筆している司法書士の久我山左近です。
インターネットやYoutube動画を見ていると借金減額を謳うような広告を多く見かけます。広告の中身を見てみると面白い漫画があり借金減額ができて本当に良かったという内容になっていて、広告を見たユーザーを借金減額診断に誘導するように出来ています。
さて、広告を見ているといいことしか書いていませんが、実際の借金減額にはどんなメリットがあり、またどんなデメリットがあるのでしょうか？
今回のコラムでは、広告でよく見る借金減額に関する本当のメリットとデメリットについて、またよくある誤解についても債務整理に詳しい司法書士がわかりやすく解説いたします。
借金でお悩みの方にとってはとても有益な内容になっていますので、ぜひ最後までお読みください。
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広告でよく見る借金減額のメリットとデメリットを久我山左近が詳しく解説します！
インターネットやYoutube動画などでよく見る借金減額の広告ですが、そんな借金減額にもいくつかのデメリットがあります。今回の記事では、借金減額のメリットやデメリット、そしてよくある誤解などを詳しくご紹介いたします。
借金減額の方法を詳しく解説いたします。
読者の皆様は「借金減額」と呼ばれるものの正体をちゃんと理解しているでしょうか？借金減額の正体は「債務整理」と呼ばれるもので、法律の力を使って借金を減らしたりなくしたりする手続きのことです。
借金減額の正体の債務整理には以下の３種類があります。
- 任意整理：業者と直接交渉して毎月の負担を減らす手続き
- 個人再生：裁判所を通じて借金を大幅に減額する手続き
- 自己破産：裁判所を通じて借金をゼロにする手続き
任意整理：業者と交渉して借金減額
一つ目の借金減額の方法が任意整理になります。任意整理はもっともポピュラーな債務整理の手続きで、手続き費用も低額で１番デメリットも少ない手続きになります。
任意整理は、弁護士や司法書士が代理人になり、相手の業者と直接交渉して、今後の利息をカットし月々の返済額を減額する手続きになります。
例えばご自身に２００万円の借金がある場合の一般的な返済額は月々約７万円、完済までに支払う利息の合計は約５０万円になります。これを任意整理すると、月々の返済額は約３万３千円まで減額されて、完済までに支払う利息の合計はもちろんゼロ円になりますので、任意整理の借金減額の効果がよく理解できると思います。
任意整理の手続きはとても柔軟性がありますので、整理する借金を選択することが可能です。例を挙げますと自動車ローンがあるケースで自動車を手放したくない場合は自動車ローンを除いてその他の借金のみを任意整理することが出来ます。
また、任意整理は裁判所を通しませんので、会社や友人だけでなく同居している家族にも秘密にしてご自身の借金問題の解決が可能です。任意整理はデメリットも１番少なく手続き費用も低額なので、まず１番最初に検討する債務整理の方法です。この任意整理での解決が難しい場合は次の個人再生や自己破産の手続きを検討することになります。
任意整理のメリットとデメリット
まず、任意整理は手続きが早くて費用が安いことが１番のメリットになります。その理由は裁判所を通さずに業者と直接交渉していることにあります。
そして、前述もいたしましたが任意整理のさらなるメリットとして、減額する対象となる借金を自分で選べる点にあります。
例えば、以下に当てはまるような借金は任意整理しないほうがいいでしょう。
- 借金額が少ない→任意整理してもあまり意味がない
- 利率が低い借金→任意整理してもあまり意味がない
- 保証人がついている借金→任意整理すると保証人に迷惑がかかる
- 返済中の自動車ローン→任意整理すると自動車を引き揚げられます
任意整理しない方がいい借金を除外することで、デメリットを減らして費用を安く抑えることが出来ます。
任意整理の唯一のデメリットは信用情報機関に事故情報が登録されることで、約５年程度の期間は新たにローンの申し込みやクレジットカードの作成はできなくなります。
個人再生：裁判所を通して借金を大幅に減額
二つ目の借金減額の方法が個人再生になります。借金を減らして残りを分割払いをするという点では任意整理に似ていますが、様々な点で違いがありますので、わかりやすく解説いたします。
個人再生の手続きは、裁判所を通して行いますので、裁判所を通すことによって以下のような違いがあります。
- 業者の意向に関わらず借金を減額できます。
- 裁判所を通すので時間や手間がかかります。
個人再生は、借金の総額を原則５分の１まで減額できます。例えば、ご自身に５００万円の借金があったとしたら個人再生をすると１００万円まで減額されるということです。そして大きく減額された借金は３年から５年かけて返済すす必要があります。
個人再生のメリットとデメリット
まず、個人再生の方が任意整理より借金を減額できる幅が大きい！
- 任意整理：基本的には利息のカットのみ
- 個人再生：借金総額を原則５番の１まで減額
任意整理の場合は、相手方から交渉を断られてしまったらもうどうにもなりませんが、個人再生は裁判所を通す手続きなので、相手方の同意がなくても強制的に借金減額をすることができます。
自己破産をすると２０万円以上の価値がある財産は処分の対象になりますが、個人再生の場合は原則として財産を失うことなく借金の減額ができます。また自己破産の場合は借金を負った理由がギャンブルであったり無茶な浪費であったりすると手続きが認められない可能性がありますが、個人再生の場合は借金を作った理由は問われません。
ここからは個人再生のデメリットになりますが、個人再生は裁判所を通す手続きなので、任意整理と比べると時間がかかります。 もう一つのデメリットは任意整理と同様に個人再生の手続きを取ると信用情報機関に事故情報が登録されることで、約５年から１０年程度の期間は新たにローンの申し込みやクレジットカードの作成はできなくなります。
自己破産：裁判所を通して借金をゼロに
三つ目の借金減額の方法が自己破産になります。自己破産は、いくつかある債務整理の手続きの中で唯一、借金がゼロになる方法になります。
- 借金が多すぎてどうにもならない
- 収入がないので現実的に返済できない
借金と収入のバランスが崩れてしまっている人は、任意整理や個人再生で減額をしても返済できませんので、もう自己破産しか選択することが出来ません。
自己破産を申し立てて、裁判所から免責が認められれば、どんな高額な借金でもゼロになります。ただし、自己破産をする場合はご自身が所有する価値が２０万円以上する財産に関してはすべて処分の対象になります。
自己破産のメリットとデメリット
自己破産は借金をなくすといった効果が強い分、デメリットや制限も多くなりますので注意が必要になります。自己破産の手続きが済んだあとは、生活をやり直すことができること、これが自己破産の唯一、かつ最大のメリットになります。
しかし、自己破産をして借金がゼロになるのは本人だけなので、もし保証人がいた場合には、その後の借金は保証人が返済していくことになってしまいます。また、自己破産したら自分の所有している財産の中でも価値のあるものは処分されてしまいますので、当たり前ですが自己破産をすると持ち家や自動車を失う可能性が高くなります。
自己破産の手続き期間中は、主に「お金」「保険」「信用」に関わる仕事や資格の一部が制限されます。
以下が制限される資格や職業の例になります。
- 弁護士
- 税理士
- 保険外交員
- 警備員
など
自己破産の手続きが終われば仕事に復帰することができますが、実際には難しいと思いますので、この資格制限に該当する方は自己破産ではなく個人再生でご自身の借金問題を解決するのがベストな選択になります。
もう一つのデメリットは自己破産の手続きを取ると信用情報機関に事故情報が登録されることで、約５年から１０年程度の期間は新たにローンの申し込みやクレジットカードの作成はできなくなります。
借金減額でよくある誤解を紹介します。
借金減額について正しい知識がないがゆえに、誤解していたり、必要以上に怖がったりしている人が多いのも事実です。
ここからは借金減額にまつわるよくある誤解について紹介いたします。
賃貸物件に住むことが出来なくなる
自己破産をしたとしても、家賃を滞納していなければ家を追い出されるわけではありませんし、引っ越しができないといったこともありません。
債務整理をしていた場合に、新たに契約したい賃貸物件の審査では、もし賃貸保証の会社が信販系だった場合のみ審査に通らない可能性があります。しかし、信販系以外の賃貸保証の会社であれば基本的に審査に引っ掛かることはありません。
仕事を解雇されてしまう
自己破産を含めて債務整理したからといって仕事を解雇されることはありません。もし、そんなことをしたら完全に不当解雇になるからです。実際には解雇できませんが無理やり解雇されそうになったら「労働基準監督署」と「弁護士」にすぐ相談いたしましょう！
選挙では投票できなくなる
自己破産した人が選挙で投票できなくなるということはありえませんので安心いたしましょう。また、戸籍や住民票に自己破産したことが記載されることもありませんので心配する必要はありません。
生活保護がもらえなくなる
自己破産すると生活保護がもらえなくなるというのも完全に誤解です。また、自己破産をして年金の支給を受けられなくなるというのも誤解になります。
それぞれの債務整理の手続きでメリットとデメリットがありますが、手続き後に残るデメリットは信用情報機関に事故情報が登録されることのみだと考えていいでしょう！しかし、ご自身の未来を考えますと、ずっと借金と共に生活をすることこそが最大のデメリットになります。借金は虫歯と同じで放っておいても良くなることはありません。
もし、あなたが借金の返済に悩んでいるのであれば借金解決のスペシャリストである当事務所にお気軽にご相談ください。必ずあなたに最適な解決策をご提案することが出来ます。
どうでしょう、借金減額のメリットとデメリットについての理解が深まりましたでしょうか？
当コラムを運営する「債務整理ドットコム」では、借金に関する無料相談だけでなく、今の借金の返済がどれぐらい減るのかの借金減額無料診断を受け付けています。ぜひ、お気軽に当サイトの無料相談を利用して借金問題を解決していただきたいと思います。
ここまでで、今回のコラム「借金減額のメリットとデメリットとは？よくある誤解についても解説！」の解説は以上になります。
それでは、久我山左近でした。
