破産者マップ事件について!債務整理に詳しい司法書士が解説します!
こんにちは、「債務整理ドットコム」のコラムを執筆している司法書士の久我山左近です。
自己破産者の情報をGoogleマップ上で公開したことで、社会問題にまで発展した破産者マップ事件は、テレビやネットで大きな話題になりました。
読者の皆様の中にも破産者マップ事件が気になるという方も多いのではないでしょうか?また、自己破産の手続きをしたことがある方は破産者マップ事件の後継サイトの存在なども気になりますよね。
2022年6月21日現在では、新たな破産者マップが誕生して注目を集めています。今までに自己破産をしたことのある方の中には、自分の情報が載っているのではないかと心配している方もいるのではないでしょうか?
そこで今回は、新旧の破産者マップ事件について最新の情報を交えながら元システムエンジニアである司法書士がわかりやすく解説いたします。
借金でお悩みの方にとってはとっても有益な内容になっていますので、ぜひ最後までお読みください。
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2022年の新破産者マップ事件と旧破産者マップ事件を解説します!
今回のコラムでは以前に起きた破産者マップ事件と2022年の新破産者マップ事件について解説いたします。また、自己破産者したことを調べる方法や周囲にバレるリスクなどについても解説いたします。
破産者マップ事件とは?事件の一連の騒動の流れを解説します!
まず、世間で物議を醸しだした破産者マップ事件とはどういったものだったのか確認いたしましょう。
破産者マップとは自己破産の個人情報がGoogleマップ上にまとめたサイトで、2019年の3月15日から話題になり、その社会問題に発展、2019年3月19日にサイト運営者が謝罪して破産者マップサイトは閉鎖に追い込まれました。
破産者マップとは、自己破産した人の情報をGoogleマップ上で確認できるサイトになります。
この破産者マップでは、Googleマップ上のピンをクリックすると、自己破産者の下記の情報が確認できました。
破産者マップで確認できた破産者の情報は自己破産者の氏名、自己破産者の住所、破産手続き日、破産した企業の情報などのセンシティブな個人情報が簡単に確認できることで話題になりました。
実は、破産者マップ自体は2018年12月頃には存在が確認されています。ただ、破産者マップが話題になったのは、2019年3月15日頃からになります。
破産者マップの管理者がSNSを開設したタイミングでインターネットを中心に話題になり、その後は社会問題にまで発展しました。
破産者マップが炎上した翌日のアクセス数は、なんと1時間あたり230万アクセスでした。
そんな破産者マップでしたが名誉毀損、個人情報の漏洩、倫理観の欠如といった社会的な批判が高まりました。
その後破産者マップの運営者は謝罪をして、ついに2019年3月19日に破産者マップは閉鎖されました。
破産者マップ公開の4つの問題点を解説します!」
破産者マップ公開の問題点としては、破産者マップ公開で詐欺サイトが発生、破産者マップの後継サイトの誕生、破産者マップへの掲載が嫌で借金から抜け出せない人の増加、破産者マップの公開の法的な問題点があることです。
破産者マップ公開で詐欺被害が発生
初代の破産者マップの管理人は、身分証の写しの提出や自己破産に至った事情を説明することを条件に、破産者マップの情報を削除する仕組みを設けていました。しかし、これを第三者が悪用したことによって詐欺被害が発生してしまいます。
悪意を持った第三者が、情報非公開の申請は有料であると吹聴して削除の申請料金の名目で破産者から金銭を搾り取ろうとしました。また、破産者マップの情報は闇金業者に悪用される可能性があったことも指摘されています。
破産者マップの後継サイトの誕生
破産者マップ閉鎖後、すぐさま後継サイトが誕生しました。代表的なサイトは「モンスターマップ」「自己破産・特別清算・再生データベース」という2つのサイトです。
「モンスターマップ」は、破産者の氏名や住所などを掲載するサイトで、Googleとも連動させてGoogleの検索窓に個人名を入力することで破産者の情報を検索できる仕組みを構築していました。そのうえ、初代の破産者マップのように情報削除の依頼に応じる姿勢も見せなかったとされています。
もう一つ破産者マップの後継サイト「自己破産・特別清算・再生データベース」では、破産者の情報に加え、個人再生や特別清算等の手続きを実施した人の氏名や住所などもWEBサイトに掲載していました。また、破産者の情報をYahoo!地図上に表示する機能も備えていました。
破産者マップへの掲載が嫌で借金から抜け出せない人の増加
破産者マップによる被害が報告されたことで、自己破産の手続きを躊躇して借金から抜け出せない人が増えてしまいました。
借金の返済が不可能になった場合の最終手段としての自己破産ができなくなれば、ある程度の支払能力がある人でないと借金を重ねてその日暮らしの生活を続けるしかなくなってしまいます。
借金を永遠に続けることは不可能であり、借金問題は対処するのを先延ばしにすることで状況が悪化していくのが現実です。
できるだけ早い段階で、自己破産を含む借金救済制度を専門家に依頼することがベストな選択になります。
破産者マップ公開の法的な問題点
破産者マップは、法的な観点から考えても問題点が多くあります。まず、個人情報の保護に関する規定を定める「個人情報保護法」に違反する可能性が考えられています。
初代の破産者マップの管理人は、官報で公開された情報を誰もが自由にアクセスできる形に置き換えただけであるため違法性はないといった主張をしていましたが、個人情報保護委員会は、あらかじめ本人の同意を得ないで個人データを第三者に提供してはならないといった規定に違反する可能性があるとして破産者マップを問題視いたしました。
次に初代の破産者マップはプライバシーの侵害にあたるとの指摘があります。官報に掲載された破産者の情報を第三者が不必要に拡散し、大多数の人間が簡単に破産者情報を得られる状況を故意に作り出すことはプライバシーの侵害に該当する可能性が高いとされています。
最後が、名誉棄損に問われる可能性が考えられています。名誉棄損とは簡単に言えば他人の社会的評価を下げる行為のことです。破産者マップで公開された情報がたとえ事実であったとしても情報が公開されたことで破産者が社会的評価を失った場合には名誉棄損にあたる可能性があります。
「新破産者マップ」が出現、なんと掲載取り下げにビットコインの支払い要求
またしても新たな破産者マップが確認されました。新たな破産者マップの自己破産をした人の氏名や住所をGoogleマップ上にプロットした新破産者マップが公開されたことが2022年6月20日までに確認ができました。
新破産者マップでは、2009年から2018年までの破産者の氏名と住所を掲載しており、6万円分のビットコインを支払えば情報を削除すると主張しています。また、新破産者マップの運営は海外で行っていると主張していて運営には現地の法律が適応されていると主張しています。
新破産者マップの運営を海外で行っているとしても日本国内の個人情報保護法が適用されるということになります。破産者マップについては、2019年にも同様なサイトが公開されたが批判を浴びて閉鎖された経緯があります。
しかし、今回の新破産者マップは海外で運営しているという難しさもあり、破産者マップはもぐらたたきのように時期の開けては出現いたしますので、撲滅させるのはななか至難の業ともいえるかもしれません!また、新破産者マップ事件については未だに解決には繋がっていません!
こうしたことを踏まえると、やはり自己破産は他の債務整理で解決ができなかったときの最後の手段といえるかもしれません。
どうでしょう、破産者マップ事件と新破産者マップ事件についての理解は深まりましたでしょうか?
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それでは、ここまでで今回のコラム「破産者マップ事件について!債務整理に詳しい司法書士が解説します!」というテーマの解説は以上になります。
それでは、久我山左近でした。