任意整理でクレジットカードが利用できなくなる理由とその対応策とは?
こんにちは、「債務整理ドットコム」のコラムを執筆している司法書士の久我山左近です。
借金の返済が厳しくなってくると任意整理での解決を検討する方が多くいらっしゃいます。任意整理の手続きを取ると毎月の返済の負担が軽くなるということは理解していると思いますが、デメリットに手続き後はクレジットカードが新たに作成できなくなることで任意整理の手続きを躊躇される方もいらっしゃいます。
今回のコラムでは、任意整理と信用情報の関係について、また任意整理でクレジットカードが利用できなくなる仕組みとその対応策について債務整理に詳しい司法書士がわかりやすく解説いたします。
借金でお悩みの方にとってはとても有益な内容になっていますので、ぜひ最後までお読みください。
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任意整理と信用情報の関係を司法書士の久我山左近が詳しく解説いたします!
クレジットカード会社からの請求書がお手元に届いて、その支払いに驚いている方も多くいらっしゃると思います。そんな時には任意整理の手続きで返済の負担を軽くすることが可能です。
インターネット上での書き込みや記事にもありますが、任意整理の手続きを取るとクレジットカードの利用ができなくなるということがネックになって手続きに踏み切れない方も多くいると思います。
今回のコラムでは、任意整理と信用情報の関係について、また任意整理でクレジットカードが利用できなくなる仕組みとその対応策について債務整理に詳しい司法書士がわかりやすく解説いたします。
任意整理の手続きの特徴を解説いたします。
任意整理はとてもシンプルな手続きで、相手のクレジットカード会社やローン会社など、お金を借りている業者とご自身の代理人である弁護士や司法書士が直接交渉して、利息をなしにして月々の返済を少なくすることでお支払いの負担を軽くする手続きです。
例えば、ご自身に200万円の借金がある場合の月々の返済額は約7万円になり、借金を完済するまでに支払う利息の総額は約50万円になります。任意整理ではこれらの負担を減額することが可能で、任意整理の手続きを取ることで月々の返済額は約3万3千円まで減額することができ、完済まで支払う利息の合計はもちろんゼロ円になります。このシミュレーションでも任意整理の借金減額の効果がよく理解できると思います。
任意整理の1番のメリットは月々の返済の負担を軽くすることになりますが、それ以外にも多くのメリットがあります。まず、任意整理の手続きは基本的に誰にも知られずにご自身の借金問題を解決することができます。会社や友人だけでなく同居している家族に知られずにご自身の借金を完済することができます。
また、任意整理の手続きを弁護士や司法書士に依頼すると、依頼を受けた弁護士や司法書士は相手の債権者に対して受任通知という書面を送付します。その通知を受け取った相手の債権者は直接本人に対して請求や督促といった取り立て行為をすることが法律で禁止されています。債権者からの取り立てがなくなりますと、とりあえず毎日かかってくる電話によるストレスからは解放されます。この効果は取り立てから解放されるだけでなく一時的にですが返済もストップできますので、この返済をしなくていい期間でご自身の生活を立て直すことができます。
任意整理の手続きは、とても柔軟性があり整理する借金を選択することができます。ですから住宅ローンや自動車ローンを任意整理の手続きから外すことで、住宅や自動車をご自身のお手元に残すことが可能です。また、保証人に迷惑がかからないように保証人が付いている借金を除いてそれ以外の借金を任意整理することもできます。
かなり多くのメリットがある任意整理ですが、一つだけデメリットがあり、それが任意整理の手続きを取ることで信用情報機関に事故情報が登録されて、しばらくの期間は新たにローンやクレジットカードの利用ができなくなることです。
ここからは、任意整理と信用情報機関の関係について司法書士の久我山左近が詳しく解説いたします。
任意整理の手続きをするとブラックリストに登録されます。
さて、ここからが今回の記事の本題になります。
任意整理後にクレジットカードやローンの利用ができなくなるのは、「信用情報機関」というところが大きく影響しています。信用情報機関とは、クレジットカードやローンを利用する人が「信用できるかどうか」に関する情報を扱っている機関です。
信用情報機関の種類と取り扱い業者
通称 | 正式名称 | 主な対象業者 |
CIC | (株)シー・アイ・シー | クレジット会社・消費者金融など |
JICC | (株)日本信用情報機関 | 消費者金融・銀行など |
KSC | 全国銀行個人情報信用情報センター | 銀行・信用金庫など |
これら3つの信用情報機関には、以下のような利用者の様々な情報が記録されています。
- カード作成の申し込み履歴
- 利用者の借入額
- 利用者の契約内容
- 利用者の支払い状況
ローンの返済を2ヶ月以上滞納したり、債務整理の手続きをすると、それが「事故情報」として記録されます。この事故情報のことを一般的に「ブラックリストに載る」といい、この信用情報機関での事故情報に関する記録が消えるまでは新たな借り入れやクレジットカードの利用が制限されます。
各クレジット会社や貸金業者は、新たな貸し付けやクレジットカード作成の審査をする際には、信用情報機関に記録されている事故情報を必ず確認いたします。2カ月以上返済を滞納してしまったり、債務整理の手続きをするとカードローンやクレジットカードの審査にも落ちてしまうのには、各クレジット会社やローン会社が信用情報機関の事故情報を確認するからなんです。
こうした理由によって、任意整理の手続きを取ると、その後しばらくの期間は新たにローンやクレジットカードの利用ができなくなります。
任意整理の手続きを取ったクレジットカードは強制解約になります。
まず、任意整理の手続きをしたをしてクレジットカードはすぐに強制解約になります。具体的なタイミングについては弁護士や司法書士に任意整理の手続きを依頼して受任通知が相手のクレジットカード会社に届いた時点になります。
それでは、任意整理の手続きをしないクレジットカードはどうなるのでしょうか?原則として最低でもクレジットカードの更新までは利用することが可能です。ここからはクレジットカード会社側の問題なので各社で対応が違いますが、そのまま利用し続けることが可能な場合もあります。
いつから新たなクレジットカードの作成ができるようになるのか?
債務整理をするとクレジットカードが作れなくなったり、使えなくなったりする理由は理解できたと思いますが、事故情報(ブラックリスト)が解消されて、元通りの生活に戻るまでにはどれだけの時間がかかるのでしょうか?
債務整理の手続きによって、信用情報が回復するまでにかかる期間が変わります。
以下の表で詳細を載せていますので、ぜひ参考にしてください。
種類 | 起算日 | CIC | JICC | KSC |
任意整理 | 和解成立日 | 5年 | 5年 | 5年 |
個人再生 | 手続き開始決定日 | 5年 | 5年 | 10年 |
自己破産 | 免責許可確定日 | 5年 | 5年 | 10年 |
上記の表にかかれた期間を経過すると、信用情報機関の記録から事故情報は削除されますので、債務整理前の状態に戻るために問題なくクレジットカードやローンの利用が可能になります。
クレジットカードが利用できなくなった場合の対処法を解説します。
例えば、インターネットで買い物をするときとか、飛行機のチケットを買うときとか、クレジットカードがないと不便だと感じるシーンも多くあると思います。
それなら、クレジットカードと同じように使えるカードが何種類かあ理、その中でもクレジットカードの代替品として1番便利なのがデビットカードになります。
デビットカード | 使ったらすぐに口座から引き落とされるカード |
プリペイドカード | 事前にチャージしておいた分だけ使えるカード |
家族カード | 契約者の家族が利用できるクレジットカード |
クレジットカードと違うのは「限度額」だけで、利用の方法は基本的に一緒になりますし、クレジットカードとの大きな違いはカードを作成するときに審査が必要ないことです。また、以前はクレジットカードがないと利用できなかったETCについても今ではETCパーソナルカードが便利に利用できますので、クレジットカードがないことの不便さはかなり解消されています。
クレジットカードが使いたいから任意整理をしないはやめた方がいい理由を解説します!
結論からいうと、クレジットカードが使えなくなるくらいだったら、任意整理はしないでおこうと考えるのは絶対にやめた方がいいということです!任意整理をしないのは問題の解決を先送りにしているだけだからという理由になります。
このまま任意整理をしないでダラダラと返済を続けていったらどうなるでしょうか?少しずつ借金が減っていって、いつの間にか借金を完済の日を迎えるかな?残念ながら、そうはいかない可能性が高いと思います。
借金が生活を圧迫しておらず、順調に返済ができている人は、そもそも任意整理の検討すらいたしません。自力で返せない借金は、虫歯や病気と一緒で自然治癒しませんから、債務整理という治療をしないと治ることはありません。
実は、任意整理の手続きを取らなくても返済を2ヶ月以上延滞してしまうと信用情報機関に事故情報が登録されます。また、遅かれ早かれ任意整理することになるのなら、早くやってしまった方が、不安なく送れる人生の時間が増えていいと思います。
借金が増えたり減ったりを繰り返している人やいくら払っても全然減らない人は、もう借金返済やリボ払いのアリジゴクにハマっています。クレジットカードが使えなくても、現金でやりくりできれば全然問題ありませんし、カードがないと不便な場面ではデビットカード使えばいいだけです。
どうでしょう、任意整理とクレジットカードの関係についての理解が深まりましたでしょうか?
当コラムを運営する「債務整理ドットコム」では、借金に関する無料相談だけでなく、今の借金の返済がどれぐらい減るのかの借金減額無料診断を受け付けています。ぜひ、お気軽に当サイトの無料相談を利用して借金問題を解決していただきたいと思います。
ここまでで、今回のコラム「任意整理でクレジットカードが利用できなくなる理由とその対応策とは?」の解説は以上になります。
それでは、久我山左近でした。