任意整理しない方がいいケースと任意整理がお勧めの場合を解説！
こんにちは、「債務整理ドットコム」のコラムを執筆している司法書士の久我山左近です。
任意整理の手続きでは、弁護士や司法書士がご自身の代理人になり、相手の貸金業者と直接交渉をして今後の利息をカットし、月々の返済額を減額して借金の完済を目指す手続きです。
いつつかある債務整理の手続きの中でも、任意整理は１番ポピュラーな方法で、現在の返済額が少なくなれば借金の完済が可能な方にお勧めな手続きになります。
今回のコラムでは、任意整理の手続きをしない方がいいケースと、逆に任意整理の手続きがお勧めな方について任意整理に詳しい司法書士がわかりやすく解説いたします。
借金でお悩みの方にとってはとても有益な内容になっていますので、ぜひ最後までお読みください。
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任意整理が向いている方と任意整理が向いていないケースとは？
任意整理はいくつかある債務整理の手続きの中でも、１番ポピュラーでご自身にも負担が少ない借金解決の方法です。
しかし、どんな借金でも任意整理で解決できるわけではなく、任意整理に向いている方もいれば、逆に向いていない方もいらっしゃいます。
今回のコラムでは、任意整理の手続きをしない方がいいケースと、逆に任意整理の手続きがお勧めな方について任意整理に詳しい司法書士がわかりやすく解説いたします。
任意整理の手続きが向いていないケースを紹介します。
いくつかある債務整理の手続きの中でも任意整理は１番デメリットが少ない手続きになります。
ここでは、任意整理の手続きが向いていない方がどんな人なのかを紹介いたします。
まずは、当たり前ですが自力で借金の返済ができる人です。
任意整理の手続きをすると、信用情報機関に事故情報が登録されますので、約５年程度の期間はローンやクレジットカードの利用ができなくなります。ですから、今まで１度も返済を延滞していないような方はわざわざ任意整理をする必要はないと思います。また、信用情報機関に事故情報が登録されたくない方は任意整理の手続きでなく、滞納しないように現在の借金を返済していく必要があります。
次は、現状で安定した収入がない方になります。任意整理は自己破産とは違って借金がまったくなくなるわけではなく、減額した借金を返済して解決する方法なので、ご自身に安定した収入のない方は、相手の貸金業者から任意整理を断られてしまう可能性があります。ただし、専業主婦といった本人に収入がないケースでもご主人に安定した収入があり実際に返済が可能であれば任意整理の手続きは可能になります。
任意整理の手続きでは、今後の利息をカットして月々の返済額を減額して返済していく方法ですが、任意整理後の減額した返済を滞納してしまうと、多くの場合は残った借金を一括で支払うことを求められることになります。ですから、任意整理の手続きでは本当に最後まで返済できるかをしっかりと判断してから手続きする必要があります。
次の任意整理が向いていないケースは借金の総額が大きすぎる場合になります。例を挙げればご自身の借金の総額が２００万円の方の月々の返済額は約７万円になり、完済までの利息の合計は約５０万円になります。これを任意整理すると月々の返済額は約３万３千円になり、もちろん完済までの利息はゼロになります。このぐらいまでであれば任意整理はかなりの減額効果があります。
次に、ご自身の借金が４００万円の方の月々の返済額は約９万５千円になり、完済までの利息の合計は約７１万円になります。これを任意整理すると月々の返済額は約６万７千円になり、もちろん完済までの利息はゼロになります。このぐらい借金の総額が大きくなってしまうと任意整理の借金減額効果は少し小さくなります。これを個人再生すると月々の返済額は２万８千円になりますので、個人再生の借金減額効果の凄さが理解できると思います。
実務的には、このぐらいの金額ぐらいまでは任意整理で対応することが可能ですが、これ以上ご自身の借金の総額が大きくなると任意整理ではなく、個人再生での借金解決がベストな選択になります。
任意整理のメリットと任意整理が向いている方の解説します。
任意整理の手続きでは、弁護士や司法書士がご自身の代理人になり、相手の貸金業者と直接交渉し、今後の利息をカットして月々の返済額を減額して借金の完済を目指す手続きです。任意整理の手続きでは、ご自身が何かする必要はほとんどありませんし、手続き費用も他の債務整理よりずっと低額になります。
任意整理の手続きの中で、弁護士や司法書士がご自身の代理人になり、相手の貸金業者に対して任意整理の依頼を受け付けたという通知を送ります。その通知が相手の貸金業者に届いてからは、貸金業者は直接取り立ての電話をすることが禁じられています。また、この時点から任意整理後の返済を始めるまでの期間は、今までの返済をストップできますので、この期間にご自身の生活を立て直すことができます。
任意整理は個人再生や自己破産と違って裁判所を通しませんので、会社や友人だけでなく同居している家族にも知られずにご自身の借金問題を解決できます。なお自己破産や個人再生の場合は裁判所を通しますので、裁判所に提出する書類の関係上同居している家族だけには秘密にしての手続きは難しくなります。
また、任意整理ではご自身に住宅ローンや自動車ローンがある場合には、その住宅ローンや自動車ローンを除いて、その他の借金のみを整理することができます。自己破産だと自宅や自動車は処分されますので、自宅や自動車を残したい場合は任意整理の手続きがベストな選択になります。また、保証人に迷惑をかけたくない方は、保証人が付いている借金を除いて、その他の借金を整理することも可能です。
ここまでで、多くの任意整理のメリットを解説してきましたが、ご自身の借金がそれほど大きくない方で、取り立ての電話をすぐに止めたい方、家族に知られたくない方、財産を処分したくない方などは任意整理での借金解決がベストな選択になります。
どうでしょう、任意整理の手続きの特徴とメリット、どんなケースが任意整理に向いているのかについての理解が深まりましたでしょうか？
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ここまでで、今回のコラム「任意整理しない方がいいケースと任意整理がお勧めの場合を解説！」のテーマの解説は以上になります。
それでは、久我山左近でした。
